アルガンオイルは、「モロッコのゴールド」と呼ばれる高級植物油です。
モロッコでは、アルガンオイルを民間の治療薬として用いています。アルガンを生命力の源とかんがえ、「人生の実」と称しています。
伝統的な手絞り生産を続ける現地先住民ベルベル族には、産まれたばかりの赤ん坊にアルガンオイルを1滴飲ませる習慣があります。アルガンの森と共生するベルベル族にとって、アルガンオイルがもたらず効果は自然から学んだ知恵となっています。
近年、モロッコに近いヨーロッパでは、アルガンオイルの研究が進められています。シュライヒヤー博士はアルガンオイルを研究し、健康に対する効果を認めています。フランクフルト大学教授ミッシェル博士は、皮膚に対するアンチエイジング効果を認めています。
アルガンオイルには、オリーブオイルに比べてビタミンEが2~3倍多く含まれています。抗酸化作用を持つビタミンEは、体の内外に対して老化防止の機能を持つといわれています。モロッコのベルベル族は皮膚の炎症・傷口に塗るなど、アルガンオイルを薬油としても利用しています。 こうした有効成分をバランスよく兼ね備えていることが、アルガンオイルの価値を裏付ける理由となっています。
アルガンの樹は、世界でもモロッコの南西部にのみ生育する非常に希少な樹です。
一時期絶滅の危機を迎えたアルガンの森は、ユネスコの生物圏保護区に指定され、現在も保護されています。
環境に関心の高いドイツでは、絶滅の危機に直面していたアルガンの森を守るため、早くから国営のプロジェクトをスタートしました。この活動は、のちにユネスコの生物圏保護区域の指定を受ける形で結実しました。
現在では、植林活動はもちろん、森林の保護活動が続けられています。同時に、モロッコ政府は現地住民がアルガンの森林と共生することを大切に考えています。そのため、現地住民の生活を安定させるためのプロジェクトに取り組んでいます。ドイツ・モロッコ政府の共同プロジェクトにおいても、伝統的なアルガンオイルの生産を通じて現地の生活水準の維持向上を図ろうとしました。
集めたアルガンの実は、いったん乾燥させられて保管されます。アルガンオイルを採油するときに、実を向き種を取り出します。
取り出した種は非常に硬く、その実を食べることはできません。現地の先住民ベルベル族は、石をうまく使い種を割ります。
割った種のなかには、仁と呼ばれる白い核が含まれています。きれいに割られた種から仁を取り出していきます。アルガンオイルは、この仁を絞ることで採油します。
伝統的な方法では、石臼を用いて実を絞ります。機械による圧搾は熱を伴うため、アルガンオイルの酸化を招いてしまいます。絞られたオイルは研究所に運ばれ、モロッコ・ドイツの厳しい品質検査を経た後、国外へ運ばれます。